2018年度・第2回名古屋社会心理学研究会のお知らせ(10月13日)

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2018年度第2回名古屋社会心理学研究会(NSP)を以下の通り開催します。発表者は名古屋大学教育基盤連携本部の寺嶌裕登氏です。

本研究会への参加は無料であり、どなたでも自由にご参加いただけます。また、事前連絡も必要ありません。多くの皆様のご参加をお待ちしています。

日時

2018年10月13日(土)15:00-17:00

場所

名古屋大学教育学部2F E・F演習室

発表者

寺嶌裕登 氏(名古屋大学教育基盤連携本部)

タイトル

心理的な脅威としての不確実性の認知とそれに対する自己防衛

概要

ある人が、物事を理解したり、意思決定をしたりするときに十分な情報が得られないと、その人は確信できない曖昧な感覚、すなわち不確実性を感じます。しかし、あらゆる不確実性が同じようなものとして認知されるわけではありません。くじを引くときの結果に関する不確実性は楽しいものですが、その一方で、悲観的な人は自分の将来に関する不確実性を考えると、気が滅入ることでしょう。また、道行く赤の他人の情報が不足していたとしても、気にも止まりません。以上のように、不確実性に下位分類が存在することを踏まえ、これまでの研究では、不確実性を、単に情報の不足として認知される情報的不確実性と、心理的な脅威として認知される不確実性脅威に大別することが提案されています (Van den Bos & Lind, 2013)。  本発表では、不確実性の中でも主に自己概念に関する不確実性や人間関係に関する不確実性などを取り上げ、これらの不確実性が不確実性脅威として認知される条件について検討した研究について紹介します。また、不確実性脅威から引き起こされる自己防衛的反応についても紹介します。そして、以上の研究から、集団主義文化の理解に関して得られる示唆について論じます。

名古屋社会心理学研究会 (NSP)

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