“Asian Journal of Social Psychology”に論文が掲載されました

"Asian Journal of Social Psychology"に、以下の論文が掲載されました。

不平等の解消は、社会全体にとって重要な課題です。これまでの研究では、内集団ひいきが富裕層と貧困層の間の協力を阻害し、貧富格差を拡大することが明らかになっています。本研究では、富裕層と貧困層の協力を促すために、日本と中国で囚人のジレンマゲームを用いた2つの実験が行われました。具体的には、参加者を富裕層に割り当てた場合、貧困層の協力傾向を強調することが、貧困層に対するパートナー選択と協力を促すかどうかを検討しました。富裕層に割り当てられた参加者は、非協力的な富裕層のパートナーよりも協力的な貧困層のパートナーを選び、協力を志向することが示されました。また、一般的信頼は富裕層と貧困層の協力を促進する重要な役割を果たしていました。不平等の解消に向けた社会的流動性を促進する上で、本研究の結果は示唆に富んでいます。

Chen, J. & Igarashi, T. (in press). Unequal but not separate: Emergence of rich-poor cooperation in resource exchange. Asian Journal of Social Psychology. https://doi.org/10.1111/ajsp.12569

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