「東海心理学研究」への論文掲載が決定しました
「東海心理学研究」に、以下の論文が掲載される予定です。
白木優馬 (印刷中). 実るほど稲穂は首を垂れるか?―地位と感謝の関連における矛盾の解消― 東海心理学研究
論文はこちら (PDF)。
和文要約
これまで,地位は感謝の気持ちに影響を与えることが明らかにされてきた。しかし,従来の研究では,地位と感謝の間に負と正の両方の関連が確認されており,一貫性がない。本研究は,この原因が二種類の地位の混同にあると想定して検討した。具体的には,他者を恐怖によって支配する支配型の地位と,周囲の他者から尊敬を集める名声型の地位のそれぞれが,感謝特性と負および正の関連を持つという仮説を検証した。クラウドソーシングワーカー502名を対象とした質問紙調査の結果,仮説は支持され,二つの地位は感謝特性と対照的な関連を持つことが明らかとなった。なお,地位と感謝特性との関連は,Bigfiveのパーソナリティ特性を統制した上でも有意であった。最後に,地位と感謝との対照的な関連の原因について議論した。